陶磁器の色
陶磁器の生地の色は、大抵の場合、元の土の色プラス釉薬(ゆうやく=うわ薬のこと)で成り立っています。だから、色を変更したい場合、この釉薬を変更すれば可能です。もともとその窯元が扱っている様な釉薬を使って色を変更する場合、案外小ロットでも可能な場合がありますし、そんな場合はほとんどコストも別途必要ない場合もあります。扱っていない場合でも、陶磁器原料業者から容易に手に入る釉薬であれば同じ様に色の変更は可能なのですが、この場合、必然的にコストは高くなります。以前、ちょっとした付出皿をお客様の要望でオリジナル色で50枚作成したら、もとの色の場合の倍のコストがかかってしまったこともあります。 それと、もう一つ。先ほども言いましたように陶磁器の生地の色は土と釉薬の組み合わせで出来上がっているのですが、もう一つ大きな要素はそれを焼く窯の特性です。同じ土、同じ釉薬でも窯によって仕上がりは微妙に、または全く違うものなのです。これはどういうことかと言うと、自分の思った通りの色を出そうとすると、それなりの努力が必要、つまり何度か試験焼きをしないとだめで、ある時にはいくら努力しても思った通りにはならない、ということです。そこが「焼き物」の奥の深さ、とも言えるのですが・・・。
そうは言っても、陶磁器はプラスチック製品などと違い、「金型」ではなく「石膏型」を使用するので物によっては小ロットで済む場合もあります。ただしこれについても、「機能性」ではなく、ただ単に「見た目」だけでオリジナル形状を作成するのであればやっぱりアドバイスは「やめたほうがいいですよ。」。小ロットと言っても一日何万枚もできてしまうプレートよりは「小ロット」というだけですから。 いずれにしても見積もりを取るのは通常無料です。その見積もりで納得できれば思い切ってチャレンジ!!
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